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2013/12/11 ジージャンの話 高校1年の夏休みの前頃。田舎の高校生によくある話で、おしゃれに目覚めて、親から買い与えられる服ではなく、ジーンズショップに出入りするようになった。そのジーンズショップに掛けられたジーンズで出来たジャンパー。 名前も何も書いていなかった。値段だけ書かれていた。初めて見た。映画では、見た事があったかもしれないが、記憶にはない。「これは、ジージャンだ!」って思った。友達に「ジージャンって言うんだろ?」って言っても、みんな知らないと言った。それから「ジージャン、ジージャン」って自分で言っていたら、それから随分月日が経って、みんなの口から「ジージャン」という言葉が普通に聞かれるようになった。 ショーウインドウのジャンパーにも、大きく「ジージャン入荷!」って貼り出されるようになった。 バカな高校生は、自分はジージャンの名付け親じゃないか?ってずっと心の中で思っていた。 こういうことが、世の中を変えていくことなんじゃないか?ってバカな高校生がオヤジになって思うのだ。オヤジは思う。名前とかじゃなく、どこからともなく起きる考えや意識が、この世界を変えるんじゃないかな?って
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