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2013/11/30

「気づきの時」展

 柳 翔太郎(切り絵)

まだ21才。会うと細くて、にっこりと笑うと可愛らしい。この老齢な作家が切り出したんじゃないか?と思うような切り絵作品は、彼独自の努力を積み重ねてきた年輪を感じる。小学校から切り絵を始め、最初は切り絵作家の作品を模写。段々とこの技法を身につけた。

彼には、元養護学校の担任だった人が、マネージャーに付いている。そのマネージャーとの掛け合いも、売れっ子作家のようでもある。「この人は、僕に仕事をどんどんやれとうるさいんですよ」なんて言葉が飛び出す。

テレビにも出て、講座も開き、いろんな所で個展も数々こなしている。「翔ちゃんのファンが来てたよ」って言うと、「そうでしょう〜多いんだよな」なんて言って、笑う。僕たちもこの子のペースにすっかりはまる。

ファンが来ると、彼の周りを囲み、質問や作品の説明が始まる。その姿はもうこの世界を何十年も歩いてきた貫禄さえ感じる。こういう子もいるんだな。これもこの子の個性。作品を売ってもいるし人も売ってもいる。この子の歩んできた道は、大変な道だったかもしれないが、たくましさを感じる。

今日はたぐらがオールスターズのライブもあった。会場全員にも楽器が手渡され、演奏者と観客との間の垣根がすっかりなくなり、最高のライブセッションだった。

そして、今回の展覧会は、本当に沢山の方が毎日詰めかけてくれている。絵を観ながら、感動して泣いている人も多くみかける。帰りに「来てよかった。ありがとう」って何回言われたかわからない。

 




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