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2004/6/13
子供の頃のはなし

子供の頃、近所でたこ焼きを 焼いて売る家がありました。それは、お店という感じではなく、普通の家の玄関のたたきで、おじさんがたこ焼きを焼いて売るというものでした。今のように、たこ焼きを船に載せて売るのではなく、2個5円だったと思うのですが、紙の袋にポンポンと入れてくれた事をおぼえています。そして、決定的に違うのは、ソースを上に付けるのではなく、たこ焼きの中に、たまり醤油が入っているのです。口の中で、そのたまり醤油がはじけるという感じです。たこ、小エビ、天かす、しょうが、ネギといった具を、カツオのだしを利かせた小麦粉でつなぎ、それらをうま〜く、こくのある たまり醤油の味で包み込むという、絶妙な味なのです。いつの間にか、こういうたこ焼きも、姿を消して、今様のソースを塗ったたこ焼きに変わってしまいましたが、紙袋に入った、表面がパリパリした、たこ焼きのことを、今でも時々思い出します。



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