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2011/4/6 あれから。 3月11日、地震が来て、大津波が町をさらい、多くの人が亡くなった。まだ見つからない人も大勢いる。そして、福島で原発が爆発した。 Sは、家で作品創りながら、インターネットで日記を書いている。沢山書く事があるようで、前まで休みがちだったのに、せっせと書いている。今創ってる作品は、猫町の街頭で反原発を唱えている猫。 その奥さんも同じように、家で仕事している。原発のことを危惧しながらも、地震前にきた注文がたまっているので、忙しい。3匹の猫は何かあってもすぐ逃げ出せるようにゲージを3つ用意している。 その娘さんは、学校が春休みだったので、家にずっといた。両親からあまり外に出ない方がいいと言われているので、近くのアルバイト先に行くぐらい。でも、若いので、友達と待ちあわせして、おしゃべりがしたい。昨日から学校が始まった。マスクして、肌を出さないでって、親から言われるのも仕方なしに受け入れている。自分でもやっぱり怖いってホントは感じている。 Iさんは、銀座の仕事場に通う途中、防護マスクを被りながら通勤している人を見た。最初笑っちゃったけど、そこまで、東京は来てるんだって、思ったら、怖くなった。 Fさんは、都心で住んでいる。親から帰っておいでとさんざん言われたが、彼氏と住んでいるので、帰りたくない。「自分達でよく考えて」と言われて、二人で都心にいる。Fの父親はとにかく、彼に娘を守ってほしいと願ってる。 遠く、地方に住む、絵描きのTさんは、地震後、すぐに自分の絵の展示販売して、全額を義援金にして送った。地震で流されちゃったら、何もないと同じだから、今、役に立てられる形を取りたいと思ったという。絵はまた描けばいいと思った。 Oさん宅には、福島で家を無くした一家が身を寄せている。Oさんのまわりの人達もそれを知っていて、何かと、気を使ってくれる。人を助けることが出来ることが、人は幸せだって思う。Oさんの奥さんも福島。実家は津波にやられた。津波は家も人も奪った。原発は故郷も奪う。 Oさんの近所に住むiさんは、福島から避難してきた人を呼び止め、お茶に誘い、話を聞いた。あとで、お菓子を持って、Oさんの家を訪ねたという。 Oさんの家に避難中の人の車にETCを付けてもらいに近所の自動車修理工場のUさんに頼んだら、お代はいらないと言われたという。「このぐらいのことしかできないから」って言われたらしい。Oさん目頭が熱くなった。 近所のフランス料理にシェフ。曲がった事は嫌いだ!気に入らない客には出て行け!ってやってしまう。ここの所、前よりまして、お客が少ない。それでも、曲がった事は嫌いだ!「何?メルトダウン?って言ったらだめ?政府ふざけるな!」メルトダウンというメニューを作ろうかうか?って思ってる。何やってんだ政府!バカヤロー! あるアートの会の事務局長。毎日が忙しい。自分もアーティストだ!会員の苦情やその他のことで一生懸命だけど、原発も気になっている。 Hさんは、地震の前にガンが見つかった。もう、助からないかも?と思ったという。胃を4分の3取ったけど、手術は成功して転移もなかった。看護婦さんから貴方は生きろ!と言われたという。すべてに感謝した。この地震で沢山の人が亡くなり、自分は生かされた。その分も頑張ろうと思ったという。 猫好きのJさんは、一人暮らしで、TVを付けるのも段々怖くなっている。気持ちもどんどん暗い気持ちになる。でも、野良猫達がいるから、なんとか気持ちをもたせている。 Mさんは盲目だ。それでも、一人で生活している。浜岡原発は怖いですね。これから、日本はどなっちゃうんでしょうか?何か急変があったら、お電話くださいね。僕より、しっかりしてる。 Kさんもガンの宣告を受けたが、今は落ち着いている。しかし、この今の日本の状態を危惧している。Sの日記を読んでると言っていた。署名することあったら言ってくださいねと言う。 Tさんは、政治家だ。そして、美術館の館長でもある。毎日が忙しい。義援金も街頭で集める。悔いていても始まらない。どんどん前向きに行こう!だから、ガンガン食べる。一時胃凸と言われていた。「自分が前に入院していた時、何が悔しいかって、人の役に立てないことが、一番悔しかった」という。とにかく、前向きである。明日は好きな作家の展示を見に行くと張り切っている。 日本中やさしい日本人が溢れている。すべてを祈りに変えれば、この国は変わる。
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