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2003/11/23
子供の頃のはなし

子供の頃住んでいた街には、二軒の駄菓子屋がありました。二軒の駄菓子屋の間はかなり離れていると思っていました。先日、この街に行ってみると、もう駄菓子屋は無くなっていましたが、二軒の間は100メートルも離れていませんでした。何故こんなに近くに駄菓子屋が二軒もあったのかはわかりませんが、どちらも、冬はお好み焼き、夏はかき氷を営み、パンを売り始めたのも同じ時期だったように思います。間違いなくお互いに張り合っていたのは確かだと思う訳です。僕たちは、その二軒の駄菓子屋を呼ぶ時には、「田中」とか「山田」と言っていました。そして、どちらの店にも共通して言えるには、おばさんが「感じの悪い人」だったということです。おばさんといっても、今の僕よりはきっと年が若かったのでしょうが、駄菓子屋のおばさんになるために生きてきた感じがしていました。僕たちが、「あてもん」のくじを買って、くじをめくる時に睨みつけるように側に立っていたおばさんを想い出します。彼女達なりに、子供に人生の厳しさを教えてくれていたのでしょうか?



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