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2003/11/6
子供の頃のはなし

子供の頃、駄菓子屋に行くと日光写真を売っていました。カメラがまだ高くて高級品と言われていた時代です。自分のカメラを持ってみたいあこがれの気持ちの中で、紙で出来た日光写真をたまーに買いました。箱の中には、印画紙と種紙(版画のような感じで絵が描いてある)が入っていて、印画紙の上に種紙を切って載せ、ガラスの付いたふたをします。そして動かないように太陽の下に置くのです。それから、何分かその状態で待つと出来上がりです。箱には総天然色カラーなどとテキトーなことを書いてあるのですが、そんなはずはなく、種紙の版画みたいな奴よりは幾分白黒写真ぽい仕上がりに出来上がるので、一応は満足するわけです。僕たちは太陽の力を借りて夢を写していたのかも知れません。



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