子どもの頃のはなしTOP


 
2003/2/16
子供の頃のはなし

子供の頃父の仕事がうまくいかず、お年玉を少ししかもらえなかった年の初めだったと思います。毎年行く初詣も僕と兄二人で行きました。その神社はその地方でもかなり大きく、参拝者もお参りするのには長い行列を少しずつしか進むことができません。本殿に近づくと後ろの方から待ちかねた人がお賽銭を投げるのです。そして下の玉砂利を見ると無数の小銭が落ちているのです。気が付くと僕と兄はポケットいっぱいに小銭を入れていました。家に帰りその事が母に見つかり、母は泣きながら僕たちをしかりました。その時は何故そんなにしかられているのかよく理解できませんでしたが正月早々の母のさみしい泣き顔がたまらず、兄の顔をちらっちらっとのぞき見してはうなだれた正月を送ったことを思い出します。



続き / 戻る