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2003/3/24
卒業式

今日、子供の卒業式で小学校に行きました。担任のM教師は、本当にいい先生で、2年前にお会いした時から、友達のような感覚を僕たちは、持っていました。そして、「生涯一教師で・・」ということを念頭に、いつも前向きで、子供たちに接してくれました。このイラク戦の前後にも、プライベートで子供達をチェルノブイリの映画に連れて行ってくれたりする今時めずらしい先生でした。その先生が「今日を最後に自分も子供達といっしょに学校を卒業します。」とみんなの前で挨拶しました。僕は、つい「先生やめないでください」と言ってしまいましたが、今までに随分悩まれたようで、苦悩の後が先生の涙から察しがつきました。今の学校の方針に、M教師のようなホットな人は受け入れられないのでしょうか?それを聞くとさっきサラリーマン校長が、祝辞で述べた「男はつらいよ」の引用で、ミツオが「何故子供は勉強しなくちゃいけないの?」と聞くと、「おいら学がねえから、道が二股に分かれた時に、棒が倒れた方にいくしかねえ。でもよおミツオ。勉強してたらどっちに行ったらいいかわかるだろう」という話なんだけど、僕は、いくら学校の勉強ばかりしていたって、人生の勉強していなかったら、頭でっかちばっかりになって、最後には戦争になるんだよ。風邪の吹くまま、気の向くまま、棒っきれを倒してたら、きっと戦争なんかおきていないんだよ。って思ってしまいました。やさしく、暖かく、しかし、社会的には力の弱いものが、大きな力で倒されていくこの世の中で、本当に大切なことを、子供達に伝えようとしていたM教師のような先生がいないと、これからの学校は無意味なところに思えるのです。僕には、この卒業式はある意味すごく辛く、悲しいものでした。M先生、ありがとうございました。第二の人生でのご活躍を期待しています。



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