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2014/2/8

大雪

近年にない大雪。警報が発令。朝、井深君から電話。「今日、行ってもいいですか?」

北の国からのような吹雪の中、大きなリュックと、彫刻刀の入った袋を提げて、駅から歩いて来る姿は、誰が見てもその真っ直ぐな気持に感動する。僕がここのところ、ある意味立ち直って、作品を創り出すことが出来るようになったのも、この人との出会いも大きい。忘れかけていた『ひたむきさ』に心動かされた。

昨年暮れに「一緒に木彫をやりたい」と、僕の仕事場に来て、木を選び、今年の干支の馬を型取りしていった、その馬が完成して、持って来てくれたのだ。

待ち通しかった。

袋の中から、この馬二頭が出て来た時には、胸が熱くなるほど、感動した。初めて創ったとは思えない。まして、あの切れない彫刻刀から生まれた馬とも思えない。 井深達朗の作品になっているのだ。

そして、今日も母馬の大きな木を型取りして、吹雪の中、「今日は帰ります」と言って帰っていった。僕も心配で吹雪の中、駅まで一緒に歩いた。この母馬が終わったら、次は観音様。それも、悪夢を善夢に変える観音様を彫るとのこと。




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