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2013/11/10 気づきの時」展 ミラプロ映画祭が始まった。10月は、節約生活の大庭さんの座談会をやった。いろいろ言われたけど、大成功に終わったと思う。ただの節約方法ではなく、子供達とのふれあいを大庭一家から学ぶことは大きかったと確信した。スタッフも本当に適材適所でよく頑張った。ホットする間もなく、ミラプロの準備に入って、日記も書く余裕もなかった。途中に新宿燗屋の展示もあって、てんやわんやだった。 このミラプロ映画祭は、これで3回目だけど、スタッフの中から、1/4の奇跡という映画を上映したいという声が上がった。僕は観たことがなかったけど、試写を観て、やってみたいと思ったし、この町に移り住んで、いわゆる障碍を持った子供達との関わりが増えたこと。そして、その子達は障碍ではなく、そういう個性があり、絵を描いたり、感性が豊だということに気づいていた。 そして、この映画上映だけでなく、それに併せてアールブリュット的な展覧会が出来ないだろうか?と考えた。今までの付き合いの中で、基クンとは、仲良くしてもらっていたし、柏瀬クンとも仲がいい。それと、お客さんで前からすごい絵のうまい子がいるのだけど、絵を見てほしいと言われて見せてもらっていた山瀬さん。そして、そんなことをいろいろと人に言ったりしてたら、ホントに1週間ぐらいの間に、このメンバーが揃った。その中には、井深クンという子もいて、偶然が重なって参加してくれることになった。(話すと長いので割愛) しかし、こういうことを始めると、どこからか、いろいろな声も入る。1/4の奇跡の映画に関しては、このカーコちゃんのプロパガンダだと言った人には、正直ビックリした。この世にプロパガンダじゃないことなんて本当にあるのだろうか?みんな、自分のことをプロデュースして生きて行ってる訳で、僕だって、プロパガンダ的なことは、毎日やっている。それから、こういった障碍のある子達の展覧会をやって、何かしらそれを売り物にしているんじゃないのか?的なことも言われた。それこそ、大きな間違いである。どこにも障碍者とは、書いていないし、そういう個性や特性を持っていることを認めているのである。それが、たまたま、世間では、障碍者というレッテルを貼られているだけである。色眼鏡で観ることは、誰もある。その壁を作っているのは、それを言っている当人達ではないだろうか? 僕は、今回のことで、何一ついいことをしていると思ってはいない。もしかしたら、僕のやってる行為は、その子達にとって、とんでもなくこれからも、もっと生きづらいことになってしまうのではないかと、懸念もしている。ひっそりと絵を描くことを楽しんでいた人もいるのかも知れない。そんなことを、山瀬さんの通う作業所の所長に吐露したら、「確かに、彼女が今注目されていることで、他の子が少し焼きもちを焼いているかもしれないです。でも、それも、この子達の人生です。一歩前に進みましょう」と言ってくれた。 この会に参加することを断念した人達もいる。僕はその子の絵を見て涙が出るほど、胸を打たれた。それは、太い筆で、画面いっぱいに描いた自分の名前だった。普通には読めないけど、それは現代アートの作家が描いた絵よりも胸をえぐった。45秒で描いたという。「最初は4秒しか机の前に座っていただけなくて 」とその子の絵の先生は言う。その絵は、「私はここにいる!」と観る者にうったえる絵なのだ。「私よ!」って・・・・僕は、絵の前でこうべを垂れた。 この会を準備することで、誰よりも僕が一番勉強になって、感じさせていただいているのかも知れない。ありがとう! 感謝。
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